匂ひおこせよ梅の花

2月に入ると、開花が待ち遠しい花があります。
つんと冷たい空気を和らげるように香り咲く、梅の花。梅の花が咲いているのを見るとやっと「春が来たなあ」と思えます。ご近所にもメジロちゃんたちがやってきて、寒い中に見つけられる春にほっこりしますね。そんな季節の楽しみの一つが盆梅展!今年、久しぶりに伺うことができました。

明治20年に完成した国指定名勝「慶雲館」の日本屋敷の中に飾られた樹齢400年から100年の梅の木は、生命に満ちあふれて優美なものでした。和室との融合がたまらなく素敵なのです。お庭も素晴らしく、ちょっとしたタイムスリップ気分を味わってきました。ここ一年、なかなか外出ができず気分も塞ぎ込んでいたので、素敵な気分転換にもなりました。

盆梅展に行った目的はもうひとつ、自分の盆梅をお迎えすることでした。
高校生時代に一度お迎えしたことがあったのですが、その数ヶ月後海外行きが決まりなくなく手放してしまったのです。そのことが無性に懐かしくなり、もう一度育ててみようとお迎えしたのが「玉牡丹」という品種の八重咲きの白梅です。写真ではまだぽつぽつと咲き始めた頃だったのですが、このブログを書いている現在はだいぶ咲き乱れています。香りも強い品種だそうで、部屋の中に置いているのですが、花の香に包まれた贅沢な空間に…!

大切なものには名前をつける癖があるのですが、今回はいろいろひねって考えでもいいものが出なかったので「梅ちゃん」と呼んで話しかけています。「おはよう」「今日も可愛いね」「いい香りね」とまるで可愛い女の子を口説くように話しかけるので、ブラザーにはさっそく変な目で見られました。めげません。
咲き終わると同時に待っているのは植え替え作業なので、どきどきしています。
来年また花を見れるように、大切に育てていこうと思います。