夏過ぎて、本を待つ

こちらの日記も気づけばだいぶご無沙汰しておりました。
早いもので、暦上では秋ですね。残暑は続くのですが、朝夕の空気はだんだんと秋めいてきました。職場までの道で見かける石榴の木もすっかり実が大きくなり、近所のイチジクも美味しそうです。なにより!和梨の季節というのがたまりませんね。さて、昨年の11月よりスタートした大正浪漫アンソロジィ「大正花暦」の入稿を完了しました!(数日前に)長かったような、短かったような不思議な達成感を味わっています。

同人誌を作るならこれ!とおすすめをされ、満を持して初のInDesignを屈指してデータ編集をしたので、四苦八苦しながら文章組み込んだり整えたりしました。奇妙なもので、入稿した後から「あれは大丈夫だったのだろうか?文字サイズは?ノドの幅は?裁ち切り部分忘れていないか?誤字っていたらどうしよう?」と不安が押し押せてきています。たぶん完成した本が届くまではそわそわとしそうです…。

インデザを使った感想は、使い方にさえ慣れれば個人的にとても使い勝手がいいかな、です。いままでWordで編集していたので、インデザの便利さに気づくとたぶん抜け出せません。これからの製本作業に重宝しそうです。

組版作業を行うにあたって、小説誌「SILFANY Vol.1」別冊の「はじめての小説本」と同人作家を支える素晴らしいサイト「Fare.」さんの「InDesignで小説本の組版を作る方法とは?実例付きでやさしく解説」を参考にしました。同人誌作成難民を救済する編集長のwelcaさんには感謝しても仕切れません!私の救世主です!

本文の目次やあとがきも素材に感謝しながら作成したのですが、自分のセンスはたかが知れているので「統一感を出す」「シンプルにまとめる」「色相環は正義!(色相環の活用法がわかると色使いが簡単になる)」を合い言葉にしました。個人的には大正浪漫らしく仕上げられたと思います。


が、やっぱり入稿した後は不安でいっぱいになってしまいますね。個人誌であればそれほどではなですが、今回は13作品をお預かりしているので、万が一を考えたら考えるほど胃がキリキリします。プレッシャーに弱いので胃薬必須です。あぁ、早く本届かないかしら!(でも届いた本にミスがあったら泣くかもしれない…)
こんな不安のスパイラルに陥らないようにするには試し刷りや見本を一冊作るのが吉です!私は表紙だけ試し刷りしたのですが、本文も試し刷りすればよかったかなと感じました。これから同人誌を作りたい方にはぜひ、試し刷りをおすすめします!

…と、主宰の苦悩はここまでにしておいて。
企画Twitter(@tromananthology)では、製本情報や作品紹介をおこなっております!たまらなく可愛い表紙や、作品の試し読みは必見!大正浪漫がお好きな方も、恋愛ものがお好きな方も、物語を読むことがお好きな方、表紙に惹かれた方…どの方にも楽しんでいただける一冊になったと思います。



直近のイベントでは2021年9月26日(日)開催の第九回文学フリマ大阪で初頒布を行う予定です。
ですが、感染者人数増加や緊急事態宣言が延長される場合は、参加を見合わせることも視野に入れています。本職柄この状況で都会に行くことははばかられますので…ご理解いただけたら幸いです。(イベントのためにレトロワンピとパンプスも買ったのですが、もしかしたら着られないかもと切なさでいっぱいです…)

不参加となった場合は同日に先行の通信販売を行う予定です。
最後にイベントに参加したのはいつだったのだろう…と見返してみたら前年度1月の文フリ京都ですね。そこから2ヶ月後にまさかこんな現実が待っているとは想像もしていませんでした…。誰も想像なんてしてないはずです。いろいろと制限がかかる中、イベント開催に尽力してくださっているスタッフさまには感謝しかありません。
私にとってイベントに参加することの醍醐味は、本をお迎えしてくださった素敵な方や同じくイベントに参加している同志達とお話をしたり、あの楽しいお祭りのような雰囲気を味わうこと、素敵な本に出会うこと…たくさんあります。なので、「今は我慢する時期」と頭では理解しても気持ちとの折り合いはなかなか難しい。どうか、来年は少しでも落ち着くことを心から願っています。そのためにも、今できることを一生懸命したいと思います。


まずは!アンソロジー本をたくさんの方にお届けできることを目指して!