プロットのお話

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さて今回は以前マシュマロに頂いたご質問:

プロットはどうやって作ってますか??

についてお答えいたします。思ったより長くなってしまったので、こちらにまとめてみました。楽しい質問ありがとうございます!

まず最初に告白しますと、私は昔からプロットづくりが苦手です。プロットをしっかり作ろうとすると、へんに凝って、いつまでも物語が書けないことが大きな要因です。なのでウェブ活動を始めた頃はノー・プロットの作品がほとんどでした。短編メインに書いていたので、①キーワード②登場人物③短いあらすじを組み立ててあとは気ままに書く見切り発車形式。書きながら必要な設定をプラスしたり資料を集めたりと並行して行うスタイルで長年やってきました。(そのせいか書くのはとっても遅い)

プロットなるものを書くようになったのはここ3年ほど、書くお話が長くなり始めた頃です。アンソロに寄稿する作品などは文字数制限もあるので、見切り発車というわけにもいかず、物語や登場人物をある程度事前に組み立てるようになりました。製本も始めたので、「書き終わらせなければならない物語」を書くときのプロットは今では必須になりました。

ということで、花野木のプロットの作り方を紹介します!

ネタ出しやプロットはずっとアナログ派です。一度アプリを試しましたが、間違えてデータを消してしまったので安心便利な紙です!なのでノートが3つあります。
ノートは用途によって使い分けます。ネタや資料、名前決めなどを走り書きするときは無地のノートを愛用しています。「走り書き」なのでもう好き勝手に無秩序に書いていきます。字がすごく汚いです。このノートである程度お話が固まり出すと(中にはお蔵入りするものもありますが、他に使いまわしたりもするので大事にメモを残しておきます)、方眼ノートと横罫ノートに移ります。ここからプロットづくりを始めます。
2つのノートの用途は同じですが、設定が多かったり長くなりそうな物語は方眼ノート。短編でそれほど設定がない(書きながら決める)物語は横罫ノートに書きます。

短編はだいたいあらすじ仕立てで短くまとめます。あとは書きながら頭の中で物語を組み立てていきます。私の場合、書くにあたって一番重要になってくるのは

①登場人物の設定
②舞台・時代背景
③キーワード
④入れたいシーン
⑤結末

の5つなので、これが決まっていれば一本書けます。

ノートを書くときの順番はタイトル→設定・要素・キーワード→登場人物→内容(出来事・台詞など)です。これはずっと変わらないです。あくまでプロットはゴールまでの地図なので、具体的に書くことはあまりしません。具体的に書いてしまうと、本編の途中に分かれ道を発見して地図から逸れてしまったときに「あーっせっかく決めていたのに!」となるのです。なので、私のプロットのモットーは「ほどほどに」です。

また、プロットは最後まで書かずに、途中で止めることもあります。本編を書いている途中で、「この先こんなふうに書きたいなあ」というのが頭の中に出てきたときにプロットにさらっと書き加えます。(なにぶん書いている場面と頭の中を流れている場面ではタイムラグがあるので、忘れないためにも)

あんなふうに考えていたけどこれのほうが良くないか!?と思えば、プロットに打ち消し線を遠慮なく引きます。なので、プロットと完成した物語が違うことも、というか、違うことのほうが多いです。そんな感じなので、物語を書き終わると登場人物設定のみをのこしてプロットが消失することもあったり……。(あまりにも変わってしまって居たたまれないことがある)

余談ですが、ノートやペンをこだわって選ぶとプロット作りが捗ります!そして、書く文字が汚かろうが、誤字があろうが、漢字が思い出せなかろうが問題ないです。プロットはあくまでも本編の下書きのような位置づけで作るのがコツなのかなあ、と考えています。

以上、プロットのお話でした。